2014年12月19日(金)〜12月22日(月)、近未来オステオインプラント(IPOI)学会主催の台湾研修『2014 Hands-on Course』が台湾の台中にあります台湾秀傳紀念醫院 aits ircad Taiwanにて行われ、北海道支部会員13名とともに参加してきました。 素晴らしい研修に参加出来た事が幸せです(^o^)v
近未来オステオインプラント学会は、2年ごとに○シガン大学での研修を開催しておりましたが、遠方などの理由によりI会長が中心となり、他の研修先を検討して頂きました結果、台湾に素晴らしい外科研修施設があるとの事で、そちらでの同様の研修を企画してくださいました。
○シガン研修と比較すると、台湾までの「近さ」は魅力的です。 ところが、結局は『○シガンの方が近いじゃん!!』といった移動となるのです。(長文注意)
けたたましく部屋の電話が鳴ります。 6時7分、モーニングコールで起床。 目を瞑った瞬間に起こされた感じで、頭が働きません。 急ぎ朝食をとり、7:00ホテルを出発。 研修施設の aits ircad Taiwanまでは、バスで40分程。 到着したその施設は、台湾西海岸沿いの埋め立て地の様な場所にあり、周りには風力発電のプロペラがいくつも回っています。 ウエルカムボードも巨大!!
今回の研修は、大きく3っのテーマ、軟組織造成(FGG)、上顎洞底挙上術(サイナスリフト)、自家骨移植(下顎枝骨採取)があり、それぞれレクチャーの後、デモンストレーション、そして2人一組の実習という構成です。 いよいよ研修がスタート!!
入ってびっくり、凄い施設です。 ここは、ircadというフランスの世界最先端外科手術センターと提携した、アジア唯一の施設との事。 入り口のホールには休憩場所があり、そこにはコーヒーメーカーやソフトドリンンクのフリードリンク(3名の従業員常駐)、サンドイッチ等の軽食、ケーキやフルーツが並んでおります。 その場所で昼食も頂くのですが、ビュッフェスタイルのランチは日本人好みの味(パクチーが苦手な方もいらっしゃいましたが)で、○シガンとは大違い。 今回の研修で中華大好きな私は、食事の面での苦労が全くありませんでした(^o^) さらに、講義室も最新の設備。 個々の席にマイクが設置され、マイクボタンを押すとカメラが顔をとらえてメインスクリーン横のモニターに映し出される仕組みがあり、メインスクリーンを見ながら、演者と質問者の顔も見る事が出来るシステム。 素晴らしい。 また、プロジェクターも顔よりも大きなレンズで、デモを撮影するクルーもTVのプロを招き入れているとの事。 内視鏡から映し出される映像は、ブレもなくキレイでとても見やすい。 事前の準備、そして訓練されている事がヒシヒシと伝わります。 最初は軟組織造成(FGG)。 通訳が入るため、睡魔が断続的に襲ってきてしまいますが、ちょうどいいタイミングで講義とデモの合間に休憩が入ります。 コーヒーで瞼を引き上げ、今度はデモ映像を見ます。 これから行う手技を一通り拝見し、休憩後いざ実習室へ。
実習室へは、用意してくださったディスポの処置着、帽子、マスク、靴カバー、そして外科着を着込み、感染対策も万全で入室。 完全にオペ室です。 個人用ロッカーも完備。 この様な配慮もうれしい(^o^) 今回定員30名というのは、スペース的に30名しか受け入れられないという事でしたが、50名でも入る様なゆったりとした配置でした。 2人1組の15組編成で、私のパートナーはT先生。 その1組に対しサポートの先生1名と2組に1名指導医の先生が付いて下さいました。 実習スペースには無影灯、エンジン、超音波切削機器、サクション等、ここですぐにでもOPE出来そうな感じです。 備え付けのPCにCTの断層像が映し出され、ステップごとに指導員からのチェックを受けます。 本当に凄い設備。 補綴医の私には立位のオペ実習がキツかったのですが、それでも本番さながらの処置を行い、スムーズに終了。 私とT先生は、何度もこの手の実践をこなしているため、早期に終了し退室。 この様な実習に慣れていない方や、臨床未経験の方のため、最初は時間を長く設定している様です。
何から何まで凄いですねぇと感想を述べつつ、昼食のビュッフェへ。 美味しそうな料理が並びます。 同行して頂きました事務局のTさんと共に舌鼓。 美味い。 食後には業者展示を見たり、実習から戻られた皆さんと感想を述べ合い集合写真を撮影、良い頃合いで昼休みが終わりました。 さぁ午後の講義スタート!!
午後は上顎洞底挙上術(サイナスリフト)の講義。 冊子として配られますレジュメを拝見し丁寧な講義を受け、休憩を挟みデモ開始。 普段私が行う臨床手技との違いを確認しながら、安全に行うための手技を頭の中でシミュレーションしつつキレイなデモを拝見します。 デモ中に新たな見解があったため、後々質問しようとメモを取ります。 そして休憩後、実習室へ。
上顎潼底挙上術の実習を終え、1日目が終了しました。 その後、懇親会が行われます日本料理屋へ移動。 台湾の先生方との交流予定でしたが、なぜか部屋がセパレートされてしまい、いつもの宴になってしまいました。
かなりハイテンションで1日目が終了。 台湾式のマッサージがオススメとの事でしたが、ここに来て睡魔が襲ってきたため、翌日に備えて就寝する事にしました。 部屋へ戻ると寒い。 エアコンの温度を最高にしても寒い。 後に伺うと、台湾には冷房だけで暖房が無いとの事、エアコンの電源を切るのが正解。 半身浴中に眠ってしまい、危うく溺れる所でした。 あっという間に就寝。
2日目の朝は、5時に目が覚めました。 外に出てホテル前を散歩しますが、まだ暗く寒い。 部屋へ戻り半身浴、そして余裕を持って朝食を食べることが出来ました。 充電完了(^o^) 7時に研修施設へ出発。 2日目午前は、自家骨移植(下顎枝骨採取)です。 自家骨移植はKr.に大きな侵襲が加わります。 しかし、超音波切削機器が発達したため、侵襲はかなり軽減された様です。 講義にて切開線の位置、骨採取の範囲等を学び、休憩後デモ、そして実習へ。 この実習だけは時間ギリギリになってしまいました。 難しい手技を練習する事ができましたので、ほっと一息。 昼食後は、フリーの実習。 ○シガンでの実習と違うのは、敬意をこめて行っているコースのため、終了後マテリアルやスクリュー、メンブレン等をすべて除去し、再度縫合する所です。 手を合わせ実習終了。 素晴らしいコースでした。
研修終了後の食事の席でI会長より、今回の研修に関し台湾全土から優秀な歯科医が集結、半年前から準備を重ねてくださったコースだったと伺いました。 確かに、あそこまでお気遣い頂けるコースは世界中を探しても見当たらないでしょう。 時差が無いのも魅力です。 翌日からの診療にも支障がありませんでした。 会員の皆様、次回の参加を「強く」お勧めいたします。 今後、インプラントの技術を高めるため、特に上顎洞底挙上術をマスターしたい方は、京セラマスターコース、台湾研修、オペ見学の順で講習参加されますとスムーズに臨床応用が可能になるのではと考えます。 次回開催は、2016年の予定。 IPOI学会の先生方、FAXが届きましたら、すぐに申し込まないと満員になる事間違い無しですよ(^o^)/
8:30にホテルを出発した帰路は、順調そのもの。 行きもこのくらい順調なら申し分無かったなぁ。 23:30自宅に無事到着。 年末の時期に歯科医院を空け、スタッフには頑張ってもらいました。 みんな、ありがとう!!
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