「歯周内科学」
お薬で歯周病を治す治療の総称です。歯科における2大疾患と言えば、「虫歯」と「歯周病」です。これは現在の歯科治療においては、感染症であるという結論になっています。では、なぜ感染症なのに治らないのでしょうか?医科において一般的な感染症は風邪です。一般的な風邪であれば医師の指示に従ってきちんと薬を飲むことで、ほとんどの場合治ってしまいます。
では、歯周病も同じように治らないのでしょうか?
現在の歯周病治療は外科的な処置が主流です。歯科医師が歯肉を切る外科処置を行い、患者さんも歯磨きが上手に出来る条件で、ようやく良い結果が生まれます。
しかしながら、基礎疾患をお持ちの方に外科処置による侵襲はリスクが伴います。どんな条件下においても同じ方法で、良い結果が生まれる歯周治療法はないものかと、多くの歯科医師が望んでおりました。
結果生まれたのが、薬で歯周病を治す歯周内科という治療法です。
歯周病が薬で治る
治療前
歯肉からの出血、口臭、口の中のネバネバ感などは、これらの細菌が関与しています。
スピロヘータ
ミミズの様にウネウネと活動(らせん運動)する細菌
トリコモナス
性感性症の原因にもなる原虫で、涙状の本体にべん毛が数本あり、べん毛活発に動かし他の菌を補食している
アメーバ
原虫の仲間で、大きなアメーバ状の細胞内に白血球などをゆっくりと取り込んでいる
治療後
歯周内科治療後には口の中がスッキリ。
歯周病治療は、昔から歯磨き指導と歯石除去など歯のまわりのお掃除がどの歯科医院でも行われている基本的な治療です。
しかし、この基本的な治療を行っても、一生懸命歯磨きしても、なかなか歯肉の炎症が取れず、歯肉の腫れや出血・口臭で悩まれ、歯周病で歯を失う方がおられることも事実です。
歯周内科治療は21世紀に入ってから行われている方法で、最新式の治療方法です。原因である菌を位相差顕微鏡を用い特定し、薬でその菌を退治していきます。
歯を失う最大の原因は歯周病
歯周病って何?
歯周病は、歯の歯肉に近い部分についた(プラーク)の中にいる細菌によって引き起こされる病気です。歯と歯ぐきの境目についた歯垢から、歯の根にそって歯周病菌が入り込み、歯を支えているまわりの組織をじわじわとこわしていきます。
歯を失う最大の原因です
統計によると、35歳で80%以上の人が歯周病になっています。しかし、35歳になってから突然、歯周病になるわけではありません。
実は、10代から少しずつ進行していき、20数年の歳月をかけて、歯肉をジワジワとゆっくり冒し、歯ぐきから血がでるという自覚症状がでる30代の頃には、もはや歯肉炎・歯周炎になっています。
虫歯と違ってほとんど痛みがないため、気がついた時には抜くはめに…なんてこともありえる横綱級のこわい病気なのです。
悪化するとこんなにコワい!
歯周病の進行段階は、大きく分けて「歯肉炎→軽度歯周炎→中等度歯周炎→重度歯周炎」と四段階に分けられます。ほどんどの人は、<歯茎から血が出る>といいった自覚症状を感じてはじめて歯科医の診察を受けに行きますが、このような症状があるときは、かなり悪化した状態なのです。
ついつい放っておいて歯周病が悪化し、歯を抜くと多くの障害ができてます。50歳代で自分の歯がほとんどないということにならないよう、日頃から歯周病の予防をぜひ心掛けたいものです。
毎日のブラッシング
毎日、きちんとブラッシングをして丁寧に歯垢を取り除くことがたいせつです。ただし、「磨いている」と「磨けている」とは異なりますので、歯科医にしっかりとしたブラッシング方法を学びましょう。
定期健診
歯垢を放っておくと、石のように固い歯石になります。こうなるともう日常のブラッシングでは取れません。少なくとも半年に一度は定期健診に行き、歯石除去と歯の健康チェックをしてもらいましょう。
早めの診察
歯周病は、初期のうちなら完治することができますし、かなり悪化しても、現在は治療法の進歩で、適切な治療とセルフケアをきちんとすれば、抜かなくてもすむケースが多くなってきました。少しでも自覚症状があったら、痛みがなくても積極的に診察を受けましょう。
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